製品用途分野一覧
自動車分野
- ポリプロピレンは複合化することにより、剛性と衝撃の性能バランスを幅広く設計することが可能であり、既に自動車のあらゆる用途に適用され、その軽量性から省エネ(燃費・電費)に貢献しています。
- 外装用途では塗装による意匠性付与が可能で、成形加工性の良さから多様なデザインに適応可能です。(バンパーフェイシア・バックドアアウター・フェンダーなど)
- 内装用途においては軽量化だけでなく衝突時の乗員保護への対応設計や、車室内の環境負荷低減(低臭気・低VOC)にも配慮されています。(インパネ・ドアトリム) 最近では長繊維ガラスとの複合化により構造・機能部品の金属代替も進んでおり、電気自動車への適用(軽量化)が期待されます。ポリプロピレンは、リサイクル性に優れた 素材であり、廃車(ELV)からの回収再利用の検討が成されています。
産業資材分野
- 物流、建築、ITなど、人の暮らしやインフラを支える分野で必要とされる資材の材料としてポリプロピレンは幅広く使われています。コンテナやパレットといった物流資材が代表的な適用例です。
- 半導体ウエハ搬送容器はウエハを汚染しないクリーン性と容器内部を視認するための透明性が求められます。どちらの特徴も兼ね備えた「ウィンテック™︎」は半導体ウエハ搬送容器に適したポリプロピレンです。
軟包装分野
- 使用するポリプロピレンの種類やフィルム製造方法によって変形しにくさ・衝撃への強さ・透明/不透明・低温下での丈夫さなど様々な特徴を持ったフィルムを製造することが出来るため、パン・麺・菓子などの食料包装材料を主に、クリーニング用、工業用マスキングフィルム等の各種包装材料として私たちの身の回りで広く使われています。
- 揮発成分、溶出成分が極めて少ないクリーンなグレードを用いることで内容物を汚染させることのない高品質な包装容器として使用することが出来ます。
食品容器分野
- 食品容器には、包装体としての基本物性の他、保存・流通技術への適合性や、商品に適した意匠性、機能が求められますが、ポリプロピレンは、加熱殺菌やレンジ加熱に耐え、軽量で機械物性に優れ、形状や外観の自由度も高いことから、食品容器素材として幅広く利用され、私たちの豊かで安全な食生活を支えています。
- ポリプロピレン食品容器は、内容物の保護=食品ロス削減を通じて環境負荷低減に貢献していますが、薄肉軽量化を実現する超高流動材、発泡・軽量化を実現する高溶融張力材(ウェイマックス™)、透明非晶性樹脂代替を可能にする超高透明材(ウィンテック™)などにより、一層の環境負荷低減が可能となります。
医療分野
- 軽くて丈夫なポリプロピレンは、医療衛生部材として最適な樹脂です。成形性、クリーン性も優れており、安全性を考慮して設計された材料は、安心、安全で快適な生活環境づくりに貢献しています。
- ポリプロピレンは耐熱性も高いことから、高温滅菌処理が求められる部材としても使われています。
- また内容物の視認性が重要であり、高い透明性を有するポリプロピレンが使われています。「ウィンテック™︎」ページにてご覧いただけます。
繊維分野
- 化学繊維の中で最も軽い繊維を製造できるポリプロピレンは吸水性が低く速乾性に優れる性質を持っています。
- 強度も有しているため繊維を織ることなく布状にした不織布へ加工した後、マスク・紙おむつなどの我々の生活に欠かせない衛生用品として広く使われています。