ファンクスター™︎とは
弊社が独自の技術により開発した、高性能ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂です。
製品説明
ファンクスター™は、数千本のフィラメントからなるガラス繊維のロービング(繊維束)を含浸ダイスに導き、フィラメントの間に溶融した熱可塑性樹脂を均一に含浸させた後、必要な長さ(通常は5~15mm)に切断してペレット化して製造します。
従来の短繊維強化樹脂の場合には、ガラス繊維のチョップドストランドと熱可塑性樹脂とを押出機の内で溶融混練する方法で製造しますので、ガラス繊維は0.5mm程度にまで粉砕されてしまいますが、ファンクスター™の場合には、ペレット長と同じ長さのガラス繊維長が得られます。例えばペレット長が10mmの場合には、短繊維強化樹脂の20倍の繊維長を持つ強化樹脂が得られることになります。
特長
ファンクスター™︎の成形品では、ガラス繊維が長い状態で絡み合って存在しています。
このことからファンクスター™︎は以下の特長を発揮します。
- エネルギーが吸収され、耐衝撃性は飛躍的に向上します。
- 剛性に優れています。
- 残存繊維が長いので補強効果も一段と大きくなり、引張強度や曲げ強度などの機械的強度に優れています。クリープ特性や振動疲労特性などの耐久性にも優れています。
- 剛性の温度依存性や加熱変形量、線膨張係数等の高温特性に優れています。
- 低収縮率で異方性も小さく、短繊維強化樹脂に比べ反りやヒネリの少ない成形品が得られます。
- 肉厚の成形品やリブ付き成形品では、ヒケの少ない成形品が得られます。
- 通常の肉厚の成形品では、ガラス繊維が表面に浮き出す事が少なく、外観は良好です。
- 溶融流動性は極めて良好で、成形性に優れています。
蒸し焼きサンプル
ファンクスター™の成形品を600℃で蒸し焼きにしたもの
JIS熱変形温度試片 6.4×12.7×127mm
ファンクスター™の用途例として、自動車から排出されるCO2削減、EV車への転換に伴う航続距離延長など
環境対応に貢献し得る‘軽量高剛性材料’の開発・提案を行います。
<特徴>
高強度に加えて「高流動」「高外観」を有し
無塗装化(塗装レス)による環境負荷低減を目指します。
※比強度は鉄の約3倍で、20~40%の部品軽量化が可能。
適用例
ファンクスター™︎の特性を生かした製品適用例です。
大型製品/機能部品への適用
大型バックドアインナー
(高外観=無塗装)
大型製品/機能部品への適用
インパネコア(耐熱性)
自動車部材/機能部品への適用
ブレーキブラケット
ラインナップ / ダウンロード
物性表 [ポリプロピレン] ファンクスター™︎
- 本表のデータは、一定条件下で測定されたものではありますが、規格値としてではなく、特性把握の為の目安としてお取扱い下さい。
- 用途適合性につきましては、上記物性値を参考に最終製品でご確認下さい。