“ウェイマックス™”は、日本ポリプロが開発した独自のメタロセン触媒技術を用いた長鎖分岐型(Long Chain Branch Structure:LCB)の高溶融張力(High Melt Strength)ポリプロピレン(HMS-PP)です。
コア技術内容
従来のHMS-PPは、放射線や過酸化物を利用した、いわゆる変性により長鎖分岐構造を導入する方法が主流であることから、押出後の溶融張力の大幅な低下、フィルムなどの製品外観を悪化させる成分(ゲル)の含有、リサイクル性が悪い等々の問題がありましたが、当社は独自のメタロセン触媒技術、重合技術で長鎖分岐構造を導入することにより、積年の上記課題を解決する事に成功しました。
ウェイマックス™は、上記構造に由来する優れた溶融物性を有するとともに、変性工程が無いことにより、優れた耐熱安定性も同時に発現することが可能です。
これらの特長から、溶融張力、リサイクル性などの特性が量産押出の条件下においても安定的かつバランス良く発現され、発泡成形、大型あるいは深絞り形状の部材の熱成形に代表される成形方法での生産性向上や、製品物性の安定性向上が大きく期待できます。またPP系フィルム分野においては、ゲルが非常に少なく、製膜性が大幅に向上し、改質材としての用途も期待できます。
ウェイマックス™の性能
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高溶融張力PPです。
卓越した溶融特性
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溶融張力と流動性のバランスに優れます。
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高い歪硬化性を発現します。
成形安定性
キャストフィルム成形時のネックイン比較
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架橋型HMS-PPに比べて繰り返し押出時のMFR上昇や溶融張力の低下が少なく、成形安定性、リサイクル性に優れます。
また、架橋型HMS-PPに比べて揮発性ガスの発生が少なく、クリーンです。
空冷インフレ成形性改良効果
一般PP(MFR=7)
ウェイマックス™ MFX3(10%添加)
適用例
ウェイマックス™の特性を生かした製品適用例です。
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発泡容器
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射出発泡
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熱成形
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加飾フィルム用途
ラインナップ / ダウンロード
物性表 [メタロセン ポリプロピレン] ウェイマックス™
- 本表のデータは、一定条件下で測定されたものではありますが、規格値としてではなく、特性把握の為の目安としてお取扱いください。
- 用途適合性につきましては、上記物性値を参考に最終製品でご確認ください。