研究体制・研究所紹介
研究開発体制
ポリプロピレンは、力学的性質、成形加工性、環境特性に優れ、コスト的にも競争力のあるプラスチック材料です。これまでもその時代のニーズにマッチした特性を遺憾なく発揮し、自動車部品、家電製品、食品包装、医療容器等、幅広く利用されてきました。さらに環境に優しくリサイクル性に優れた素材として将来にわたり成長が期待される樹脂の一つです。
日本ポリプロは、このポリプロピレンの分野で常に世界の最先端技術を開発し、世界のトップシェアメーカーであり続けるために、業界をリードし続ける企業となるべく、日夜、新製品・新技術の研究開発に力を注いでいます。
研究開発は材料技術センター、生産技術開発センターの両センターがその機能を担っており、高機能製品開発と既存製品の競争力強化との2つの「柱」に総力を結集して開発を進めております。この両技術センターは何れも三重県四日市市に立地しています。
材料技術センターの研究開発
材料技術センターでは、自動車、家電、住宅関連設備を中心とした工業材料分野、並びに食品、医療、日用品を中心とした生活産業分野に向けた材料開発を行っています。
これらは、人と環境に優しい素材が望まれる分野であり、当社は安全性、環境衛生性を念頭に材料開発を行い、成形加工メーカーや食品・医療メーカーの厳しい要求に応え、安心、安全で快適な生活環境づくりに貢献しています。また、ポリプロピレンは軽く、成形加工性に優れ、リサイクルし易い材料であることから、環境負荷低減に向けたKAITEKI社会の実現にも貢献しています。
生産技術開発センターの研究開発
生産技術開発センターは、ポリプロピレンの触媒重合技術及び生産技術についての研究開発を担当しています。
日本ポリプロでは、より幅広く、高度化する市場ニーズに対応するため、現在、広く使用されているチーグラーナッタ(Ziegler-Natta)触媒と次世代の触媒として位置づけられるメタロセン触媒の開発研究を積極的に実施しております。
さらに、所有する高度な触媒技術を活かすための重合技術、さらにより良い製品をより合理的に商業プラントで生産するための生産技術の研究開発を行うことで、お客様のニーズに応える新製品・新グレードの開発や既存商品の品質改善をはじめ、より合理的な新製造技術の開発や製造現場の安定運転などのための、より高いポリプロピレン製造技術の開発も行っています。
生産技術開発センターでは、触媒等の化学反応とポリマー物性の知識の他、培われてきた化学工学、システム工学や機械工学の知見を融合させ、所有する小型の実験装置やパイロットプラントの設備も活用して、最先端の研究開発を実施しています。